クリエイティブとは生きることなり!

紙とペンを渡され、“何か書いてみて!”と言われる。 紙には罫線も無く、ひたすら真っ白なだけ。

 

幼児だったら、ペンを手で握りしめ、紙に強く押し当て、グチャグチャと円を描くだろうか? いたずら盛りの男の子だったら、“うんち”を描くかもしれない。

彼らの様に、何も考えずに、何か描き始められれば、楽かもしれない。 ただ、大人になり無邪気さを忘れ、間違えを起こさない様に注意深くなった我々は、何を描こうか?ペン先を置くのは、紙の真ん中?端っこ?と考えてしまう。

 

鳥の絵を描いてみて。

このバラの花を描いてみて。

と、言われれば、ある程度指示が明確になったので、多少、楽になる。

 

私は、自分で笑ってしまうほど、絵心がなく、例えば馬の絵を一生懸命描いたとしても、大抵の人には何の動物を描いたのか?理解して貰えない。

 

ただ、AdobeIllustratorと言うソフトを使う事が出来るので、何となく、チラシや、ポスター、ロゴマークなどをデザインして、少しのお金を頂く事もある。

 

例えば、六本木にある、京料理店のロゴマークをデザインしてみて。 とオーダーがある。

 

さて、今ある材料は、“六本木”と“京料理店”だけだ。

さて、どうする。。。。

 

現段階では、白い紙にペンを渡されたのと同じ状態。 ここからが、心の底から幸せな時間が始まる。

 

一旦、頭の中を真っ白にして、“六本木”と“京料理”を並べ、連想出来る単語やビジュアルを思い浮かべては、レイアウトしていく。

 

頭の中にも土台となる“紙”はあるが、無限の大きさだし、ペンは何万色と揃っている。

 

ふと、思いつき書き始めたこのテキストにしても同じ。 デザインする時に独特な状況になる幸せな頭の中をどうやって表現しようか?

 

言葉の選び方1つで、読んでくれている人の印象を大きく変えてしまう。 私の頭の中をどんな例えで書けばよいのだろうか? 表現方法は無限だ。

 

カメラマンを諦め、就職して早30年以上が経った。 多くの仕事を転々として、家族まで失ってしまったが、失業状態の日は1日もなかった。 自分で会社を経営して居た頃は、大晦日も徹夜で仕事をした。

 

来月あたり、1ヶ月位、ホーチミンのカフェでぼーっと、雨季のスコールでも眺めながら過ごして見ようかと考えてみる。