人生の裏側を生きていた頃に見た“The Martian”をもう一度。

誰でも、過去を振り返った時に「あ〜あの頃は、大変だったな〜」「地獄の様な毎日だったな〜」と思う日々があるはずです。 私も日本に住んでいた最後の数年間は、人生の裏側を生きていました。

「六本木に住んでいた」なんて聞くと、リッチな感じがしますが、明治屋の裏手にある家賃7万円程度の古いアパートです。 商用利用の住人も多く、私の部屋の隣はネイルサロンでした。 一人、このアパートに住みながら、早朝から夕方までは近くのスーパーで働き、夕方からは京料理の店を任されていました。

 

リドリー・スコット監督のオデッセイ(The Martian)を見たのはこの頃です。

精神的にも時間的にも、映画を見る余裕なんて無いのですが、何を思ったのか?六本木ヒルズの映画館まで足を運びました。

 

当時、離婚して本籍まで港区六本木です。 ヒルズの映画館なんて、徒歩10分です。

 

封切り直後だったので、混雑を避けるために最終回のチケットをwebsiteで予約します。 3年以上前の事なので、記憶が曖昧ですが、上映開始は既に終電が出てしまった時間帯だった様な気がします。

 

昼間は人が溢れているヒルズもこの時間は、腰に玄能をぶら下げた搬出入の業者さん位しかいません。

 

映画館もガラガラでした。 これでコストが合うのか?他人ながら心配になります。

 

映画の内容については、他の方のレビューを参考にして頂くとして、とても面白い映画でした。 主人公が火星に一人取り残され、絶望の中、広大な地平線を見るシーンがあるのですが、六本木に一人住む自分とオーバーラップしてしまいました。 私も港区六本木で一人ぼっちでした。

 

エンディングロールで突然“I will survive”が流れるのですが、圧巻です。 と、同時に客が帰り始め、私も現実に引き戻されます。

 

上映中は映画の世界に入り込んでいますが、終われば、六本木通りを横切り誰もいないアパートに帰り明日の為に眠るのです。 上映日を調べてみたのですが、2016年2月です。 東京の2月ですよ。AVIREXのボマージャケットでも着て行ったのでしょうね。

 

この映画はホーチミンでも数回iPadで見ましたが、先日、デビッド・ボウイの“STARMAN”を聞き、突然猛烈に見たくなりました。 カード決済をして、ダウンロードすれば直ぐに見ることができます。これはとても嬉しいです。

 

音楽や映画は見聞きした当時の事を強烈に思い出させてくれます。

当時は辛い辛い毎日だったのですが、今、ハノイで思い返せば良い思い出です。

 

“今”が充実していなければ、昔の事を思い出しても辛くなるばかりです。

 

ガーさんは日本語字幕が理解出来るだろうか? 日本映画は理解出来るだろうか?

 

休日、美味しい珈琲とパンを食べながら「かもめ食堂」も見たいのです。

 

・結果オーライ

・終わりよければ全てよし

12月17日にガーさんが帰国してからは、未知の世界に突入します。

 

・生まれてはじめての“再婚(国際結婚)”

・生まれてはじめての“娘”

 

恐らく毎日が“はじめてずくし”だと思います。 これは本当に幸せな事なのです。 良いこと、悪いことひっくるめて刺激に満ちていればボケる事だってないでしょう。

 

さて、ガーさん帰国まで1ヶ月を切ってます。 日曜日には、買い出しに行った。。。と写真が送られてきました。

 

何時使うのか?私のお弁当箱まで買ったそうです。

 

まあ、い〜じゃありませんか。 来る物事を拒まず人生を楽しみましょう。