「あっという間」ではなかったベトナム生活の4年間

さてと。。。久しぶりの更新です。 ブログは時々書いてはいるのです。 でも、読み直してはボツにしています。

以前、更新を楽しみにしていた他の方のブログが最近全然面白く無いのです。 痩せたとか太ったとか、何キロ走ったとか、何を食べたとか。。。 当時はこれが面白かったのでしょうかね?

なんだか、ブログを書くのが恥ずかしくなってしまったのです。

個人的な意見ですが、寿司やイタリア料理、ワインにシャンパンなど、毎日美味しいものを飲み食べ歩く様子をブログに書くことも日本人として「品が無い」と思ってしまいます。

 

解釈は少し違いますが、日本人たるもの「武士は食わねど高楊枝」が基本です。

 

ブログは書く側も読む側も自由です。

でも、色々な理由で満足に食事が出来ない人だって世界にはたくさんいるのです。

 

ブログのPVを増やし、稼ぐ為に食べ歩く様子を書き公開しているのでしょう。 でも、彼らの事を少し気の毒に思います。

 

ベトナムに来て色々な気づきがありました。

 

今日、「たそがれ清兵衛」を見たせいもあるのですが、質素な生活の中で見つけた幸せに勝るものはありません。

 

山の頂上で食べる「おにぎり」は格別です。 この場合、おにぎりのクオリティは関係ありません、具なし、海苔が巻いて無くたって良いのです。 「塩にぎり」で充分です。

これは「山を苦労して登ってきた」から美味しいのです。 山を登ると言う過程なくして、「美味しいおにぎり」はありません。

 

ウケ狙いでは無く、ベトナムで暮らし始めて、1杯120円のPHOを食べている時、本当に「旨いな〜」と感じています。 これが本当の「贅沢」であり「幸せ」です。

 

 

・・・・なのですが、幸せの本質は「そこ」にはありません。

 

自分で美味しいな〜と思うのではなく「人に美味しいな〜」と思って貰うのです。

愚ブログで時々書いていることですが、誰かを喜ばせて幸せを感じるのは人間だけだそうです。

今の私で言うと、その対象は実習生になります。

日本行きが遅れて落胆している実習生を連れて、刺し身や焼き鳥、お好み焼きやラーメンを食べに行くと、文字通り「目を丸くして」初日本料理に驚きます。

授業中「刺し身は食べるのが怖い」と言っていた実習生は、刺し身を醤油につけ口に入れた瞬間「ヤバい!」と教えてくれました。 ※この「ヤバい」は私が仕込みました。

 

一緒に食べた実習生3人は愛知県で鋳造の仕事をしています。 彼らのFacebookで時々元気な様子を見ては「頑張ってね〜」と思います。

 

これが「本当の幸せ」です。

 

日本語の成績がとても優秀で「夜の補習授業」を手伝ってくれたクラス(10人)がいました。 彼らにはお手伝いのお礼として、一緒に豚骨ラーメンを食べに行きました。 生まれてはじめて食べる、ラーメン、唐揚げ、餃子です。

 

食後に実習生から誘われて、ホアンキエム湖に行きました。

 

到着した途端、実習生数人がコンビニに入りました。 出てきた彼らの手には、ドライフルーツが。。。 ラーメンのお礼として実習生が私に買ってくれたのです。

 

どうしてドライフルーツなのか???

 

彼らのクラスの授業中、日本へ行く時、どんなお土産が喜ばれるか?聞かれたのですね。 「コーヒー」と言う意見もありましたが、日本人はロブスタ種のコーヒーをあまり飲みません。

 

日本ではドライフルーツがとても高いので、ベトナムのスーパーで売っているもので良いので、ドライフルーツが喜ばれると教えました。

「それ」を覚えていてくれたのでしょうね。

「人から優しくされたら」「自分も人に優しくする」自然にこう言った事が出来るウチの実習生は素晴らしいと思います。

 

最近、1日に空手の授業が3クラスあります。 出勤日数が減り、また、コロナウイルスのせいで実習生を連れ出す事が出来ませんが、空手を通じて実習生に「日本」を教えているつもりです。

 

手加減すれば空手ほど楽な授業はありません。

でも、40の瞳の先にある私がダラダラしては話しになりません。

私が日本で空手を教えて頂いた師範や諸先輩方の足元にも及びませんが、出来る限り全力で突き、蹴ります。

へなちょこですが、1人汗だくになっている日本人の先生を見れば、何か感じてくれることでしょう。

 

本日でベトナムに来て丸四年が経ちました。

 

私ぐらいの年齢になると、月日の経つのが早いと言いますが、この4年間は違っていました。 日本で過ごした4年間より、はるかに長く感じました。

 

これは毎日がバラエティに富んで、周りに流されることなく過ごしてきたからでしょう。

 

「安定・居付き」してしまうのが怖い私にとって、海外で全財産が100円になったり、アルバイト生活でギリギリの生活を送るのは向いているのでしょう。

 

目下の楽しみは、明日の朝、ハノイに戻ってくるガーさんと鍋をつつくことなのです! ベトナム生活5年目に突入するのであった。。。