咳をしても一人。ホーチミンでの自由な生活

国語の授業だったろうか?教科書に俳句がいくつも紹介されており、先生から明日の授業までに最低5つ覚えてくること!と宿題が出ました。

 

先生:但し!“咳をしても一人”は駄目です。

 

生徒:あーっ。。。落胆の声

 

当時は、なんとも簡単な俳句。と言う程度しか思っていませんでしたが、年を重ねるごとに、この単純な言葉の組み合わせの俳句の中に非常に多くの要素が凝縮されている事が分かる様になってきます。

なーんにも面白くなかった、中学の修学旅行で見た法隆寺。。でも、大人になって改めて行ってみると、楽しい。。。 これとちょっと似ているのかもしれません。

知ったかぶりはしたくないので、今、調べました!

この俳句は、尾崎放哉氏の作品です。

他にも

“こんなによい月を一人で見て寝る”

など、季語にとらわれない自由な俳句が多いとの事。。。

 

先日、ホーチミンの日本人街から2区に引っ越してきました。 アパートの近くには、カラオケもバーもマッサージもありません。 日本人にもすれ違った事がありません。 今現在、彼女もいないので全く平穏な日々です。

 

正直、咳をしても一人と言うより、屁をしても一人の方が正しいかもしれません。

 

目覚ましをセットしなくても、午前6時過ぎくらいには目が覚めます。 今日は、以前世話になったIT系の会社に用事があるのですが、それでも数時間余裕があります。

 

ベッドに寝転がったまま、見上げれば、宇宙船の様な天井があります。 切り替えスイッチで赤と青のランプも点くのです。これって必要?

日本で買ってきた貴重なコーヒー豆を“ガリガリ”と挽き、珈琲を淹れます。

豆を挽いても一人。

珈琲を淹れても一人。

カモメ食堂を観てから、珈琲を淹れるときは必ず、豆の中央に凹みを作りながら、コピ・ルアクと呟きます。

ガヤガヤした、日本人街で暮らすより私にはこの位の孤独がちょうど良いかもしれません。

珈琲を飲んでも一人です。

 

私が住む部屋には幅が1mも無い、バルコニーもあるのですが、“ココ”がなんとも気持ちよい。

出来れば、小さなフォールディングテーブルが欲しい。 そうすれば、ホーチミンの街並みを観ながら、本を読んだり、ブログを書いたり出来ます。

 

明日、明後日と中部の都市“フエ”で撮影の仕事が入っているので、今晩、ホーチミンを出ます。 フエでは、女子大生と会う約束になっています。前回、訪れた際に、レストランで働く可愛らしい女性から、声を掛けられ友達になりました。 屁をしても一人のおじさんは色々と忙しいのである。。。