牛のウンチと友達にならない為にバリアングルのカメラが欲しい。そして頭のてっぺんは真っ赤っ赤。

半年ほど前より、フエフーズ・ジャパンさんの手伝いをさせて貰っています。 私の担当は写真撮影です。 若い頃に10年間ほど、南青山の写真事務所でお世話になっていた事があります。

昨晩の夜にVinh入りして、今日は撮影日です。

 

フエフーズ・ジャパンはベトナム中部の都市“フエ”で日本の伝統的な技術を使い、焼酎、日本酒を製造しています。 京都から招いた杜氏の関谷さんが、ベトナム人スタッフに本格的な技術指導をしています。

 

▼関谷さん

 

お酒の原料になる、米はこの“Vinh”で作っているらしく、今回は水田や稲穂を撮りに行きました。 ただ、残念ながら、来るのが2週間ほど早かった様で、稲穂が黄金色になっていません。 出来れば、スティングの歌の様な“Field of gold!”と言う、カットを撮りたかったのですが、真っ青の空の下、広大な大地に青々と実る稲穂で“絵”を作ります。

通常、商業写真ロケの場合は、事前にロケハンを行い、撮影場所や撮影時間を決めてから本番に望みます。 ロケ場所のコーディネーター、ADなどが具体的な指示を出してくれるので、カメラマンはその条件の中で最大限、要望に近い撮影をします。

 

今回の様にぶっつけ本番の撮影は、案内された“撮影場所”でどの様な写真を撮るか?瞬時に決めなくてはいけません。 ライトは使わないので、今回の物撮りロケで考える要素は、商品を何処に置くか?、アングル、被写体深度、寄り引き程度でしょうか? 太陽はほぼ、真上にあるので、順光も逆光も関係ありません。

 

いいちこが、色々なシチュエーションでイメージカットでの広告展開をしていますね。 サラッと、撮影した様な写真ですが、一流のAD、デザイナー、コピーライターが手がけています。そして、撮影は浅井慎平さんです。

 

理想としては、大きく垂れる黄金色の穂、水田に流れ込む、清らかな水でもあれば良いのですが、な〜んにもありません。 さ〜てどうしましょう。。。

 

“引いて”しまうと、電柱や、民家、舗装道が入ってしまうので、トリミングしなくてはいけません。

どうやら、アングルを思いっきり下げれば、フレームの中から余分な要素を削除出来そうです。

 

木の杭でもあれば、商品を置きたいのですが、そんな都合良くは行きません。

 

“寝転びましょう”

 

一つ気がかりなのは、数メートル先に、つきたてのお餅の様な巨大な牛の糞が鎮座している事です。 うつ伏せになった所に、糞がなければ良いな〜と祈ります。 幸いな事に、糞だけに、ウンが良かった様です。

 

こんな時に便利な、バリアングルのカメラが欲しいですね。 ミラーレス一眼カメラが主流になり始めている様ですが、昔ながらの一眼レフは廃れてしまうのでしょうか? 最近の、ミラーレス一は、構えた瞬間にシャッターを切れる位の性能になったのでしょうか?

 

撮影場所ですが、畑のど真ん中なので、暑いのなんのって。。。 無防備の頭からジリジリと焼ける音が聞こえる様です。 本当に目玉焼が作れる位熱くなっています。 ▼我ながら見苦しい姿ですね。

 

頭丸ごと、真っ赤っ赤になって撮影した写真ですが、コントラストが強すぎますね。 出来れば、薄曇り空、雨でも良かった位です。

 

今回撮影した、越の一“えつのはじめと読みますベトナム国内あちこちのレストランで飲むことが出来ます。 見かけたら、是非、お試しください。 口当たり優しく、米の香りがする、フルーティーな日本酒です。

 

今回の様な仕事でなく、プレイベートでカメラ片手にベトナム国内を旅行したいですね。 来年あたり、実現出来る様に頑張ります!

 

ホーチミンに戻って来ましたが、あまりにも日焼けをし過ぎて、調子が今ひとつです。 スキンヘッダーとして、帽子と日焼け止めは必須のようです。