「アリスのままで:Still Alice」を見る。明日は我が身である。

アマゾンプライムでたまたま見つけたアリスのままで:Still Alice」

日本では2015年に公開され、主演のジュリアン・ムーアアカデミー賞主演女優賞を受賞しているので、ご存知の方もいるかもしれませんね。

 

テーマは「若年性アルツハイマー病」です。

言語学者の主人公が、若年性アルツハイマー病を発症し、自分が自分で無くなっていく様子や家族の献身的な支えが描かれています。

 

私は日本で2年半通所介護の仕事をした事があるので、当時の記憶とオーバーラップしました。

 

私が働いていたのは、墨田区にある大型の施設だったのですが、通所介護の定員は55名でした。 それ以外に認知症専門のクラスもあり、こちらの定員は5名です。(違ったかな?)

 

利用者さんで、Tさんと言う60代後半の女性がいましたが、彼女が若年性認知症でした。 他の利用者さんは80〜90歳、時々は施設で100歳の誕生日を迎える人もいます。 その中で、60歳代後半と言うのは、明らかに違和感があります。

 

授業参観日で並んでいる父兄の中に中学生が混じっている様です。

 

私はTさんの担当者会議にも参加した事があり、彼女の娘さんとも仲が良かったのですが、Tさんはとても元気なのです。

映画の中では、ジョギングに出て帰り道が分からなくなったり、自宅のトイレの場所や料理の作り方を忘れてしまうのですが、Tさんは健常者と全く変わりませんでした。

週に何回か、脳トレの時間があるのですが、私はMacKeynoteを使い、動きのある問題を作っていました。 回答を間違えると、「漢字」が燃えたり、爆発したりするのです。

視覚的に派手な物はお年寄りにも喜んで貰えます。

 

1時間枠で丁度終わるかな?と言う問題数を用意するのですが、Tさんが速攻で正解を答えてしまうのです。 スクリーンに問題が表示されて一瞬。。。です。

 

下手な若者よりよほど頭の回転も早いのです。

 

せっかく作った問題も10分で終わってしまいます。 当時から思っていたのですが、本当に、若年性認知症だったのでしょうか?

 

明らかな「認知症」でなくても、80〜90歳になると、物忘れは激しくなるし、「あれっ?」とか「おやっ?」と言う事が増えます。

映画の中で、知能レベルが高い人ほど、進行が早いと言っていました。

 

・・・と言うことは、万が一私が発症した場合、殆ど進行しないのでしょうかね。

 

映画の中では、アレック・ボールドウィンが奥さんに対してとことん優しいのです。 発症した本人も辛いのですが、実際には本人は本人で無くなっていくのです。 本当に大変なのは、見守る周りの人です。

 

私は今、ホーチミンでフラフラと一人暮らしをしていますが、何かあっても面倒を見てくれる人がいません。(でした)

 

ただ、その後ベトナム人女性のガーさんと知り合い、恐らくは彼女と結婚する事になると思う?のですが、そうなると、私の事を見守ってくれる人になります。

 

年の差もあるし、彼女には二人の娘もいるし、我々の子どもを作る事も考えているのです。

 

・・・となると順番から考えて、まず、一番最初に私の所にお迎えが来ます。 その時でも、一人ぽっちでは無いのです。

 

私はまだ53歳なので、考えるには早いのかもしれませんが「終わりよければすべてよし」の「終わり=幸せ」であれば、今から、怖いものは何も無いのです。