自分を向上心や語学力から考えると、彼らのやっている事は奇跡に近いのです!

今日は幾つかのクラスの授業を改めて見学させて貰いました。 入学時期がバラバラなので、クラスにより進捗状況は異なりますが、皆さん、朝8時15分から午後4時半まで目一杯日本語を勉強します。

 

正しくは、午後8〜10時までの自習タイムもあるので、一日に8時間以上日本語とニラメッコをしているのです。

「よく、そんなに勉強が出来るな〜」と言うのは、立場上私が言ってはいけないセリフなのですが、集中力が欠片もない私にとって、これは尊敬に値します。

今どきの日本の教育機関では、こんなに集中して「何かを学ぶ」と言う所は少ないのでは? 実習生の彼らは、学ぶ目的がハッキリしていますからね。

 

今日見せて貰ったクラスは「みんなの日本語」と言うテキストの第50課まで終了しています。 改まって読んでみると50課に書いてある内容なんて、難しいのですよ。 漢字だって多いし、謙譲語なんて、懐かしいものが容赦なく出てきます。

 

ここまで日本語を話せる様になると楽しいでしょう。 私も、外国人に捕まり英語で会話が成り立つと、とても嬉しいですからね。 実習生が話す日本語を当たり前の様に聞いていますが、彼らからすると「外国語」です。

 

そう考えると、スラスラと日本語を話し、ふつーにロールプレイングをする彼らは、もう奇跡に近いのです。

 

これは世界共通なのでしょうね?ある程度、お年を召すと、学習のスピードが極端に落ちてきます。 うちの学校にもいますが、彼らは大抵、家族(伴侶と子供)があります。

 

学校での教育期間が約半年、日本での技能実習が3年として、3年半は家族と離れて日本で生活をします。 日本語の習熟レベルが一定に達しないと、なかなか日本に行くことが出来ません。 こうなると、単語が覚えられないとか、文法が難しいなんて言っていられないのです。

 

何としてでも、最低限のレベルまで詰め込むしかありません。

 

最後は元気な挨拶と、笑顔戦法!なのです。

 

お年を召した方々の仕事先は建設関係が多いですからね、もし、親方や監督の話している事が分からなかったら、満面の笑みで「???」とニコニコ攻撃で切り抜けましょう。

 

そして、今日も他のクラスの見学をしていたのですが、突然、校舎が揺れるほどの暴風雨です。 そして、「バチン」と教室が真っ暗になりました。 窓の部分に黒板が付いているので、停電になると外光が殆ど入らないのです。

 

当然、シーリングファンとエアコンもストップします。 黒板の文字も見えずに、授業は暫し中断です。

 

私のiPhoneに、会話チェック用のPDFが入っていたので、急遽、会話チェックの授業となりました。

 

でっかい声で、実習生達と話していると心身ともにヒートアップしていきます。 私が暑いのに気がついたのか?数人の実習生が私を取り囲み、うちわやノートで扇いでくれるのです。

 

私は申し訳ないので断るのですが、教室を行き来する私にずーっとくっついて来てくれて、約1時間もパタパタとしてくれたのでした。 ウチの実習生は本当に優しいですね。