社会に必要とされ、五体満足でいるうちは現役を続けるという事。

さて、ガーさんの実家に来ていますが、果たして今日で何日目でしょうか? 分からなくなってきました。

朝食が済んでから、皆さん着替え始めました。

お墓に出かけるらしいのです。 この国で、突然何かが始まるのはもう慣れましたからね。 どうぞ、どうぞ行ってらっしゃい。 ※今、タイプをしていてとても違和感があったのですが、この国では『朝食』と言う単語はピンときません。 『朝ごはん』ですよ。

 

家の中にはお母さんと2人きりです。 私はiPadフォレスト・ガンプを見ていたのですが、お母さんが栗を炒ってくれました。 お母さんは左手が動かないので、右手一本でフライパンを使い用意してくれました。 栗と言っても、小指の先ぐらいの大きさです。

皮を剥いてみると確かに栗です。因みにリスはいません。 キチンと甘皮もあります。

お母さんと無言で栗を食べます。

 

バンレイシを持ってきてくれました。 これは、日本ではあまり見かけません。 シャリシャリとして食感が気持ち良いです。

2時間ほどでヌちゃん帰宅です。

 

お母さんは今年で63歳です。 8年前に脳卒中か何かを患ってしまったそうです。

 

足を引きずりながら歩く事は出来ますが、左手は全く動きません。

市場などで、元気一杯野菜などを売っているお婆ちゃんは良く見かけますが、お母さんは引退ですね。

庭の野菜を収穫したり、簡単な掃除は出来ますが、買い物に行ったり友達と出掛けるなんて事は出来ません。 この左程広くない敷地がお母さんの全てなのです。

 

お母さんはガーさん同様、学校の先生だったそうです。 とても頭の良い女性だそうです。

それは、接していてよく分かります。 栗を食べながらも、ベトナム語を教えてくれます。

 

庭を見ながら、栗の殻と格闘して考えました。

 

54歳の私は後、何年現役でいられるのだろうか? 頭は生まれつき少々弱いですが、大病もせずベトナムで暮らしています。

 

仕事をするなら、最低限、人様から必要とされたいですね。 どんな形でも社会に貢献してしなければなりません。

 

そういう意味では、今の日本語教師と言う職業は良いかも知れません。

多くの実習生から必要とされている自負があります。

 

定年が何歳なのか?その年まで変わらず必要とされるのか?分かりませんが、体毛は無くとも、五体満足でいなければなりません。

 

なにが原因かだったのか、ハッキリとしませんが、ここ数ヶ月悩んでいた頑固な便秘は解消しました。 ※恐らくは、意地になって毎晩長距離を歩いたおかげでしょう。

 

ここ数日の悩みは食べ過ぎなのです。 この国のおもてなしの精神は半端ではありません。 特に、今回は未亡人となった娘の再婚相手と言う、昼メロの様な設定なのです。

 

正月と言っても、特別なご馳走があるわけではありません。 ただ、豚肉を食べては1膳。トマトで煮込んだ魚を食べては1膳。甘辛いそぼろを食べては1膳。。。

 

朝は、麺かお粥なのですが、昼と夜はご飯を4〜5杯食べてしまいます。 日本から来た婿は大食いだと思っている様です。

 

よそ見をしていると、ご飯茶碗に色々な物が入ってきます。 断ると失礼な様な気がするし、次から次へと食べると、皆さん喜んでくれるので、ついつい食べ過ぎ手しまうのです。

 

今日、数日ぶりにジーンズを履いたのですが、「キツイ」。。。 太ったと言うより、胃袋が消化に追いつかず、常に食べ物で満たされている感じです。

 

大変失礼ながら今日の夕飯はパスさせて頂きましょうね。