寅さんのお陰で、朝からローカル料理を食べる。

ブログにも頻繁に登場する、男はつらいよです。

 

毎週土曜日にBSで放送しているのですが、海外に住んでいるとこう言った、人情物の映画がとても懐かしく、涙腺が弱い私は毎回“ウルウル”してしまいます。

昨日は、第41作 “男はつらいよ 寅次郎心の旅路”

柄本明さんと行った、ウイーンでも、徹底的に寅さん流を貫く姿が笑えます。

マドンナは竹下景子さん。個人的には、第32作の“男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎”の役柄の方が好きなのですが、何れにしても昭和の素敵な女性です。←私の中ではクイズダービーの印象が深い(古いね)

 

cafeで食べたい物が無く困っている寅さんが、淡路恵子さん扮する“マダム”の家に招待され、焼きおにぎり?か何かをご馳走になるシーンがある。

 

海外で住んでいる人間にとって、非常に共感出来るシーンです。

 

私が住んでいるエリアは日本人街なので、石を投げれば当たるほど多くの日本料理屋があり、大抵の和食を食べる事が出来ます。

 

ただ、高いだけで大して美味しくありません。

 

地方のちっぽけな民宿の朝ごはんで出てくる様な、焼き鮭、焼き海苔、豆腐の味噌汁に炊きたて御飯の朝ごはんが食べたくなりました。

 

さて、翌朝起きると、予定通り頭の中は和食モードのままです。 以前、ブログに書きましたが、朝から営業している、家の近くの牛丼屋に納豆定食を食べに行くことにします。 よい年をして、和風の朝食を食べると言うだけでこんなに、こんなに、ウキウキすると言うのは何ともメデタイ人です。。。

 

午前9時30分を過ぎていたので、もう、朝ごはんを食べている人も少ないだろうと思って行ったのですが、なんと、混んでる。。。 満席と言う訳では無いのですが、私、へそ曲がりなので、隣や眼の前の席に誰か座っていると、食べる気がしなくなってしまうのです。

 

う〜。。。

 

この盛り上がった“朝ごはん”の気持ちをどこにぶつければ良いでしょうか。

 

このまま部屋に引き返そうか。。とも思ったのですが、ここ暫く休みの日は引きこもりがちなので、レタントン通りを歩いて見ることに。。。

 

何時もは通り過ぎてしまうのですが、今朝は、路肩で食べ物を売っているおばちゃんと目が合いました。 何とも、優しい目をした、気の良さそうなおばちゃんです。

旅館のおばちゃん役で男はつらいよに登場しそうです。

 

少々、こじつけですが、朝食が決定しました。

 

さて、難解なベトナム語はとっくの昔に諦めてしまっているので、何を売っているのか?が分かりません。

おばちゃんが日本語は勿論、英語を話す訳が無く、人差し指を立てて、モッカイ(1個)←ここだけベトナム語と注文します。

おばちゃんがメニューを指差し、2つのうち、どっち?と尋ねるのですが、根拠も無く“上”を注文。

途中で唐辛子をスプーンにとり、私の顔を見ます。 “大丈夫!かけて、かけて”

 

ヌックマム(魚醤)をとり。。。 “大丈夫。大丈夫。”

 

長年、商売をしているのでしょう。まな板を使わず、器用に野菜を切り、パクチーを千切りあっという間に出来上がり。

 

持ち帰り用にビニールの袋に入れてくれたのですが、解きやすい様に優しく取手をむすんでくれて、とても良い仕事です。

 

目の前の店で、食後の珈琲も買うことに。。。 時々、立ち寄る店なのですが、挽きたての豆で丁寧にエスプレッソを淹れてくれます。

 

さて、和風の朝ごはんが、ベトナム超ローカル料理に変わりました。

 

おばちゃんが作ってくれた料理なのですが、麺でした。こちらではメジャーな、米で出来た幅広のもちもち麺です。ベトナムのソーセージに香草、ヌックマム(魚醤)がかかっています。唐辛子がアクセントになり、さっぱり美味しい!

珈琲も香り豊かで旨い!

さて、何と言ってもローカル料理は安い! おばちゃんの“麺”が15000vnd(約75円) 淹れたての珈琲が18000vnd(約80円) なんと合計で155円!

 

さて、ブログを書いている途中で気がついたのですが、単に“和食”を食べたいのでは無く、恐らく、人が作った料理を食べたいのでしょうね。

レストランの料理だって“人”が作っていますが、彼女が作った料理が食べたいですね。

えっ?ベトナム人女性が美味しい和食を作れるのかって?

 

いやいや、彼女が作ってくれれば、ベトナム料理でも、何でも良いに決まっているではありませんか!